クルーズ旅行を紹介するウェブサイトやパンフレットは、船室から見える果てしない海や、プール・カジノなどの船内施設、豪華な食事やパーティーなど、写真集のように見ていて飽きないものばかりだ。想像を膨らませるだけでも楽しいものだが、今回は船内の様子や出港時のセレモニーを見学する船内ツアーに案内してもらい、クルーズ気分を体験してみた。
日本船クルーズはこんな旅!
今回見学に訪れたのは、読売旅行のチャータークルーズで8日間の瀬戸内海・九州一周の旅に横浜・大桟橋を出港する直前の「ぱしふぃっくびいなす」。就航して10年の新しいクルーズ船で、国内クルーズはもちろん、3ヶ月を超える世界一周クルーズにまで対応している。26,000トンと比較的小型のカジュアル船ではあるが、中に入った途端に広がる豪華な吹き抜けのメインホールは、クルーズの旅への期待を裏切らない。
通常、食事内容や船内イベントは船会社が企画するが、今回のツアーでは国の重要無形文化財に指定されている宮崎・高千穂の夜神楽ショーや、有名シェフのトークショーなど、旅行会社ならではの工夫を凝らした企画が盛りだくさんだ。
日本船での国内クルーズなので乗客はほとんどが日本人。年配のご夫婦が多い中に、家族連れや20代から30代の若い人の姿もあり、年齢層は幅広い。乗客同士日本語が通じるので、日本船クルーズなら長旅の中で他の乗客の方と親睦を深めやすく、気負わず参加できるのではないだろうか。
船内見学ツアーでクルーズ体験
やはり気になるのは船内の様子。カジノ、プール、ジャグジー、ティーサロン、ライブラリー、映画館、バー…。船内には数え上げればきりがないほど多くの施設があり、様々な楽しみ方ができる。
一週間前後の日程では、すべての施設を利用しつくすのは困難だというほどだ。
船の大きさに数万トンから数十万トンと差があっても、船内施設の種類には違いはなく、数万トンクラスの船でも十分にクルーズならではの時間の過ごし方を楽しむことができる。クルーズと聞いてまずイメージするのが、ダンスホール・バー・カジノなどのエンターテイメント施設だが、 他に喜ばれているのが、スポーツジム・カルチャースクールなどの普段できないことに取り組む機会も豊富に用意されていることだ。 PCルームも設けられているが、ビジネス利用というよりは旅行中に旅日記や写真をメールで知人に送信するために利用する方が多いそうだ。 また、ティーサロンではコーヒー・紅茶がいつでも無料で提供されており、気軽な憩いの場としていつも賑わっている。
室内から眺める景色が刻一刻と移り変わっていくのもクルーズの旅ならではの魅力。船室はほとんどが海に面したアウトサイドの部屋なので、窓からの景色を楽しむことができる。充実の船内施設を利用するだけでなく、船室でゆったり過ごすことを選択する方も意外と多いのだ。国内船でも、10万トンクラスのクルーズ船になるとバルコニー付きの部屋が多く設けられているので、夫婦での記念日の旅行など特別な機会に利用してみてはどうだろうか。 例えば、最高クラスのロイヤルスイートルームなら、室内や広いバルコニーからはもちろん、バスルームからも外の景色を眺めることができる贅沢なつくりだ。また、ところどころに和のテイストを取り入れており、日本船らしい落ち着きも感じられる。
乗船・出港も一大イベントだ!
クルーズ船に一歩足を踏み入れた瞬間から「非日常の体験」というクルーズの旅が始まる。この日のぱしふぃっくびいなすでは、まずメインホールでバンドの生演奏が出迎えてくれた。
乗船してから出港までの時間は、早めの昼食をとったりティーサロンでくつろいだり、思い思いの過ごし方ができる。出港時刻になると、船内にアナウンスが流れ、デッキに乗客が集まってくる――テープセレモニーの始まりだ。デッキではウェルカムシャンパンがふるまわれ、乗客それぞれに紙テープが手渡される。 港では、見送りの人はもちろん、観光客も足を止め、航海の始まりを祝福してくれる。映画のワンシーンのような光景がそこにある。 デッキでも歌や音楽で盛大に旅立ちの雰囲気を盛り上げ、まるでテーマパークのような華やかさだ。
クルーズの旅に興味を持ったなら、一度テープセレモニーを見に港へ足を運んでみんてはいかがだろうか。色とりどりのテープをなびかせ、汽笛の音ととともに旅立っていく船を見送れば、次はデッキから手を振ってみたくなるはず。 外国船が寄港する際などは港でイベントが開催される場合もあるので、是非チェックしてみてほしい。


